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2010年6月29日 (火)

おもちゃ箱みたいな工房

日本からやってきた友人pekoちゃん。

以前、私がクレモナのポー川のほとりで過ごした日の

「ポー川のほとり」 という日記を読んでくれて、

そこでリンク貼ってた「川の流れはバイオリンの音」 という

30年前の、クレモナが舞台のドラマの世界観に、

pekoちゃんも魅せられてしまい、今回の旅では絶対クレモナへ、

と前々から計画していたのでした。

  

 

このドラマを撮影当時、クレモナでコーディネートされ、

助監督としても大活躍、なんと、俳優として出演もされた、

という、このドラマの重要人物が石井髙先生

在クレモナ40年の熟練バイオリン職人であり、

魅力溢れる私の憧れの人。

0617_cremona_11

在クレモナのねるさん からご縁をいただき、

石井先生と知り合えたのがちょうど2年前。

皇太子様の使っておられるヴィオラを作った職人さん。

以来、本来は雲の上の、偉大な方であるはずなのに、

ひとりの友人としてお付き合いくださり、

いやもう、ほんと、私の自慢のボーイフレンドなのです。



そんなわけで、せっかくクレモナに、ドラマのロケ地を

訪ねて、あの世界観を体感しよう~、というこの旅、

もし可能なら、石井先生にちょっとでも会えないかな、と思い

先生に連絡をしてみたら、ななななーんと、

「いいよいいよ。その日は1日あけておくよ。
で、僕がロケ地めぐりに案内するよ。」

と、信じられない、夢のような提案をしてくださいました!

浮かれて小躍りする私と、

仕事があるため行けない、と地団駄踏む夫。

ごめんね、亭主よ。

そんなわけで、pekoちゃんイタリア滞在の最終日に、

pekoちゃんと、在フィレンツェのEちゃんと、ねるさんと、

4人でクレモナの石井先生の工房を訪ねてきましたよ。



 

が。この日の天気はあいにくの雨。

しかも、クレモナの駅着いたら、豪雨だし(泣)

傘があっても駅舎から外に出られないくらいすごい!

しばし雨脚が弱まるのを待ち、タクシー争奪戦開始。

駅なのになかなか来ないタクシーと、

その順番を奪い合う客・・・。

なんとタクシーに乗れたのはクレモナ到着から1時間後。



そんなこんなで石井先生との2年ぶりの再会。

外は雨だし、まずは工房でお喋り。

熱心に聞き入るpekoちゃん。

Photo


いろいろドラマについて質問してたら、

「当時の台本あるよ」と台本を見せてくださいました。

pekoちゃん、ドラマのお気に入りの一言をメモメモ。

Photo_2


先生の工房では話がとぎれることがありません。

「これ、何ですか?」

と聞かずにはいられないものがあちこちにたくさんあって、

ひとつ尋ねると、そこから話がどんどん広がっていって。

石井ワールドにぐいぐい引き込まれ・・・・

ついつい調子にのってしまい、こんな写真を。

Photo_3

石井先生のヴィオラを弾かせていただいてます!!!

なーーーんちって(笑)

弾けないので、なんちって写真撮らせてもらってまーす。



作業台の上には、現在製作中の楽器が。

最高の材料と、最高の技術によって生み出され、

いずれ名器として何百年も生き続けるであろうチェロ。
Photo_4

その最高の技術とは・・・・

これ?!

Photo_5

ぷぷぷ、

最終的な出来栄えにまったく影響のないところを

ちょこっとずつ、豆カンナ体験させていただいたのでした。

けど、最高の作品を汚しちゃ大変!!と皆緊張し・・・

かなりビビリながら削ってます(笑)

あつかましくも、「記念に削った木屑をください!」

なんてお願いをして、採取中。
Photo_6


いずれ、「あの石井髙の名器の木屑」として

子孫が大騒ぎすることになるであろう、我が家宝の木屑。

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そろそろ雨もあがったし、外にでようかー、と

出かける準備をしてたら、カメラ棚が目に留まった。

0617_cremona_29

 

かつて先生はクレモナで一般人としてカメラを持っていた、

唯一の市民だったらしく、カメラマンとしても大活躍。

そんな懐かしい時代のパートナーを愛でる先生は

少年のような表情をされていました。

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この石井先生、かつてクレモナを訪れたという、

日本の天正少年使節団が日本に持ち帰った楽器の研究をされ、

それらを復元した、という偉業を成し遂げたことでも有名です。

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だけど、喋っていると、目線を同じにしてくれて、

全然偉そうじゃなくて、ユーモアたっぷりで面白くて、

いつも夢があって、パワーをたくさん振りまいてくれるひと。

先生の工房は、その先生の人柄がにじみ出る、

いつまでいても飽きない、楽しいところ。



雨があがり、外へ繰り出した私たちのクレモナ旅の続きは

また後日書きますね。

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コメント

masamiさん〜!!!
毎日クレモナのことばっかり思い出して、
本当に仕事がはかどりませんっ。どうしよう・・・(笑)

私、本当にクレモナに行ったんですよね!?
夢のように楽しかったから、もしかして夢見てたの〜!?
なんてアホなこと思います(笑)

私も家宝になるであろう「木屑」を
入れる瓶を家で探すけれど
なんかしっくりくるものがないから、
今日素敵な小瓶を
探しに行こうかな〜なんて思っていたところです!
(仕事さぼって・・・汗)

このブログを読んでさらにまた楽しかった思い出が
鮮明に思い出されて、もういっときは、
ほぼぬけがら状態で仕事していそうです。

本当に心からありがとうございます!
何度言っても良い足りません!!!

偶然にも、masamiさんのブログで見させて頂いた
とても心惹かれたクレモナに行けることができて、
あんな素敵な時間を過ごせたこと、本当に私の宝物です!

気になっていたお気に入りの言葉、「黄金のゆめを!」は
「sogni d'oro」でした!
毎晩寝る前に「sogni d'oro」って言っています(笑)

masamiさんも素敵な「sogni d'oro」を見て下さいね♪

本当に楽しい旅の時間をありがとうございました!!!

投稿: peko | 2010年7月 1日 (木) 07時23分

お久しぶりです!
そしてまた憧れのクレモナ。
こういう話を聞くだけで、ウキウキします。

昔、日本のヴァイオリン工房で製作助手の募集があって、CADが必須で落ちましたが、勢いで面接まで受けた私でした。(笑)
クレモナでもCAD必須なのでしょうか??

投稿: batanosuke- | 2010年7月 3日 (土) 13時02分

>pekoちゃん

こちらこそ、たくさんのお土産と、たくさんの楽しい時間、本当にありがとうございました♪

プププ、pekoちゃんは帰国後ずっと、お仕事中にsogni d'oroを見てるわけね~(笑)
家宝の木屑を入れる瓶、いいのが見つかったかな?ぜひぜひ今度、どんなのに入れたか、見せてねー。

自分、クレモナ市民でもなんでもないけど、
なにより大好きなクレモナをそんな風にpekoちゃんにも想ってもらえると嬉しいな。
なんとなく、私たち夫婦がホッとすることのできる街、というのがわかってもらえたかな~、と。
また一緒にクレモナ行こうね!

投稿: masami | 2010年7月 5日 (月) 18時48分

>batanosukeさん

おお~、日本滞在中のお忙しい中、コメントありがとうございます!
なんと!バイオリン製作助手に応募された経歴があるとは!受かってたら、それはそれで別の人生があったのかもしれないですよね。
そう考えると人生とか、縁とか、不思議!
イタリアのバイオリン製作者の資格に必要なもの、って私は実はあまり良く知らないんですが、知り合いの職人さんは皆さん、クレモナのバイオリン製作学校(国立)を出てらっしゃると思います。

私は私で、batanosukeさんの日本滞在日記&つぶやきをワクワク読んでますので~。日本の夏、息子さんと楽しい思い出たくさん作ってください♪

いつかクレモナ、batanosukeさんをご案内できるといいな。

投稿: masami | 2010年7月 5日 (月) 18時55分

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